ビジネスチャットの徹底活用。
組織の情報共有やコミュニケーション課題を解決

(左)大場 和幸さん
 サントリービバレッジソリューション㈱ 首都圏支社 企画部 企画課

(右)三井 智章さん
 サントリー食品インターナショナル㈱ 人事部

メールからビジネスチャット「Teams」へ業務移行。メールに比べて「情報共有が楽になった」が6割以上、コミュニケーションが増えたことによる「組織内の関係の質の向上」を半数以上が体感。

導入前の課題

Microsoft Teamsは導入されたが、活用手法や導入効果が見えていなかった。

三井さん:

1年ぐらい前からTeamsの導入が始まりました。個人的には便利そうだという感触はあり、人事担当として働き方改革に結び付けられないかと考えていました。しかし、個人で使っているLINEみたいにチャットで連絡するぐらいの活用にとどまっていて、それ以上の活用方法もわかりませんでしたし、どんな効果がでるのかの想像もついていませんでした。

そんな中で、Redesign Work社のセミナーで働き方改革にTeamsをどう活かすかや、導入効果を定量的、定性的に説明されていて、Teams活用が働き方改革につながるイメージが一気に湧きました。これであれば、Teamsを本格的に業務に活用していくことについて、社内を説得できると思いました。

導入のプロセス

Teams活用に積極的に取り組もうとしている部署とプロジェクト化

三井さん:

ちょうどその時期に、Teamsの活用を積極的に進めようとしている部門がありました。それは、自販機営業部門の首都圏支社なのですが、首都圏支社でうまく導入が図れれば、他の部門へわかりやすい事例となり、展開しやすいと考えました。そこで、その部門へ相談しまして、Redesign Workさんの支援を受けながら、プロジェクト化することになりました。

大場さん:

首都圏支社内では、働き方改革を進めるにあたり、Teamsを活用していく方針が出ていましたが、各課レベルで何となく使っている状態でした。そんな中で、プロジェクトにエバンジェリスト(Teamsの伝道者)としてアサインされた。確かに支社の中でも4つの部に分かれていて、業務が縦割りで、情報共有やコミュニケーションが課題だと感じていたので、Teamsで解決できるならば良いと思っていました。
 

Teams導入は最初の設計が重要

大場さん:

私の役割は、エバンジェリストということで、プロジェクトのリードを行いながら、特に実際の日々の業務をどのようにTeams上で回していくかを検討し、具体的に利用方法に落とし込んでいくものです。Redesign Workさんに組んでいただいた計画・段取りをベースに、毎週出される検討課題をクリアしながら、進めたのですが、3か月のプロジェクト期間があっという間に終わり、振り返ってみると、一気にTeams導入・活用が加速できた印象です。
最初のプロセスでは、チーム設計とチャネル設計に取り組みました。当時首都圏支社としてどう使っていくか決まっていなかったので、チームが乱立していましたし、チャネルの使い方も特に決まりがありませんでした。Redesign Workさんに設計のたたき台をいただいたことで、スッと落とし込むことができたので、助かりました。

三井さん:

人事の立場で、チーム設計やチャネル設計を見ていたのですが、業務の目的ごとにかなり細かく区切ってチャネルを設置していく考え方は発見でした。
それまでは「(最初に設置される)一般チャネル」ばかり使っていましたので。

大場さん:

印象に残っているのが、チャネル設計のために、営業課長と営業のメンバーにヒアリングしたことです。今は企画部にいますが、もともとは長いこと営業にいたこともあって、業務の実態についてわかっているつもりでした。ただ、Redesign Workさんにも協力いただいて、先入観を持たずに業務プロセスを聴いていくことで、自分が気付いていない視点やニーズを知ることができました。その中で、企画との報告物のやり取りに営業側は業務負荷が高いと感じていることも分かり、そのような一つひとつの業務ニーズに合わせたチャネル設計に取り組めました。

導入直後から現場から上がってくる意見や要望を解決していく

大場さん:

各部門へ新しいチーム設計とチャネル設計をもとに導入の説明に回ったのですが、特に反対はなくて、順調に進みましたが、導入直後から、いろいろな意見や要望がでてきました。企画と営業間で報告物をやり取りするためのチャネルについては、何度か設計を変更することになりました。実際に運用してみると、企画サイドと営業サイドで考え方や感じ方が全然違うことが分かってきて、今でも落としどころを探っているところですけども、業務でみんなが快適に利用するためには、常にブラッシュアップが必要であると感じています。

他にもいろいろと声があがりましたが、今までのやり方、つまりメール(Outlook)でできたことが、Teamsでできないことに対する意見が多かったです。これについては、直接お話を伺って解決方法を提供したり、利用方法やルールのマニュアルを作って展開したりして、組織全体のTeamsの機能の理解を高めることで、対応しています。

導入の成果と今後について

3か月という短期で導入に成功、残った課題も継続して解決したい

大場さん:

今回のプロジェクトでは、Outlookと共有ファイルサーバーに頼っていた各種業務をTeamsに寄せ切るというチャレンジをしているので、首都圏支社内のメールはかなりTeamsに移行できたと思います。

三井さん:

導入してから1か月ぐらい経ったところでアンケートを取ったのですが、思ったより良かったという印象です。特に組織内の情報共有やコミュニケーション活性化については、大半がポジティブな評価していて、自分の想像以上に良い結果となりました。
 

大場さん:

実際、属人化していて、マネジメントラインから降りてくるまで把握できなかった自販機の入札に関する情報の共有が、Teamsを使って平場ですごいスピードでやり取りされて、可視化されていくのは良かったです。また、各営業メンバーの日報がTeamsで共有されていて、営業組織全体の動きが見えやすかったりします。もちろん、業務開始のあいさつや雑談なんかもTeamsを使って行っていますので、業務に少々関係ない部分でも良い効果が出ています。

三井さん:

業務効率化の観点で、特に取り組んでいた企画と営業間の報告物のやり取りについては、評価が割れましたので、まだまだ改善の余地がありますね。
今後も、Teamsを活用した業務効率向上は具体的に改善し続けていきたいです。

大場さん:

Teamsに寄せ切ったことで、正直賛否は出るだろうと思っていました。業務によってツールの適不適もあると思うので、議論を重ねていきながら、課題を解決していきたいと思います。ただ、Teamsの機能の理解や慣れの問題で解決できる部分も多いという印象を持っています。自分の課内で見てみても、年齢にかかわらず、うまく使えているので、新しいツールへの慣れが早い若手に、周りをサポートしてもらうように働きかけをしていきたいです。
 

弊社へ一言

大場さん:

Teamsをどう導入し、どう使っていくか、知識とノウハウを最初にインプットいただけたのと、プロジェクトのペースやサイクルを作っていただけたので、トントン拍子に進めることができました。また、Teams活用ではプロとして、業務プロセスでは第三者的な役割で意見やアドバイスやヒントをいただけて、ぶれずにめげずに進めることができました。ご一緒できてなければ、どう進めていくべきかイメージがわかなかったと思いますので、本当にありがたかったです。

三井さん:

Teamsの導入を進めたい気持ちはあっても進め方がわからない中で、専門的な知見をベースにした適切なアドバイスと、プロジェクト推進をサポートいただけて、とても助かりました。ベースとなるマニュアルも一緒に作ることもできましたし、この経験をベースに自社全体(約2000人規模)へのTeams展開を進めていきたいと思っています。

弊社担当の川岸よりコメント

サントリー食品インターナショナル様よりこのプロジェクトに参画された皆様が、この取り組みへの並々ならぬ意気込みが伝わってきまして、私としても緊張感をもって取り組ませていただきました。
プロジェクトの前半戦にあたる、業務のヒアリングを通じて、業務設計やTeamsのチーム・チャネル設計において、特に力点を置き、プロジェクトに伴走しました。ここを大場さんと二人三脚で乗り越えることができたことがプロジェクトの成功に結び付いたと思います。Teams本格導入後に発生した課題についても、大場さんを始めとしたプロジェクトメンバーが弊社のノウハウを上手に活用いただき臨機応変に対応されているのが印象的でした。
3か月という短期間での導入プロジェクトですので、当然、課題も残っていると思いますが、Teamsの活用を一層磨きこんでいただいて、更なる働き方改革、業務改善に結び付けていただければと思っています。

TokyoMXのhistoryにて
代表の取材が掲載されました
WORKSIGHTにて
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mirai worksにて
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